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コミチさんの作品:「本業が漫画家としての自分のカラーを作ってくれた!複業漫画家がたどり着いた兼業の意義とは?」【マンガQ第2号掲載漫画家インタビュー・小柳かおり編】

いよいよ5月12日に共感系漫画雑誌『マンガQ』の第二号が出ます。それを記念し、今回掲載されているSNS時代の新進気鋭の漫画家13名にインタビューを実施しました!


今回のインタビュー相手は、漫画『コーヒーdeワルツ』の作者・小柳かおりさんです。


「先日、子供の頃憧れていた先生に「一度やめたけどまた漫画描けて良かったね」と直接言ってもらえたんです。漫画は人生をかけて続けられるものだと思いました」


学生時代に商業誌掲載の経験を持ちながらも、大学卒業を機に漫画をやめた小柳かおりさん。

しかしいま、再び専業漫画家を目指して仕事をしながら漫画を描いています。


彼女にとって本業とは何なのか?漫画とは何なのか?そこに複業漫画家が漫画を描き続ける理由があるかもしれません。


SNS時代において、世に熱狂を起こそうとしている漫画家たちの声をお聞きください!




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結論から言わせてもらうと、漫画と本業の両立はできます。


ーー本日はよろしくお願い致します。小柳さんは複業として漫画を描いていらっしゃいますが、いつ漫画を描いているのでしょうか?


小柳さん:今は監査法人で働いていて、平日は大体18時くらいに上がれるので、平日の隙間時間も使いつつ、主に土日で漫画を描いています。コルクブックスのお題漫画や、朝の隙間時間を使ってコルクラボマンガ専科の#マンガ日記や#スケッチブックスでイラストを投稿する等しています。

ーーすごく忙しそうです(笑)漫画を描けるように仕事を調整したりされたのですか?


小柳さん:はい。以前はシステム開発やコンサルティングに従事しており、毎日終電で帰宅するような日々が続くこともありました。それでは平日漫画は描けませんから、現在は漫画家としての時間確保も可能な職種・部署に異動しています。それにより平日の時間も漫画に充てることができ、今は漫画と本業のバランスをいい感じに保てています。



兼業をするメリットがある



ーー兼業していると、時間だけでなく気持ち的な面でもバランスを保つのが大変そうです。


小柳さん:はい。もちろん、仕事で悩んでいる時には漫画が描けなかったりすることもあります。でもみんな何だかんだそういうことよくありますよね。恋愛に悩んでいて仕事が手に付かない…、とか。でも、兼業で続けるメリットがあると感じているんです。


ーー確かにその通りですね。身に覚えがあります…。では、兼業のメリットを教えてください!


小柳さん:それは本業が漫画のネタになることです!日常生活がネタになる(笑)


漫画は自分にとって、新しい発見や面白さを伝えるツールだと思っています。漫画で伝えることは結局漫画以外の経験ではないかと。これは一度漫画家を諦めた経験からきています。学生時代に商業誌デビューしたものの、数年で描きたいことが尽きてしまいました。枯渇した自分が、また何かを吸収したいと考えて大学へ進学しました。結局その後、企業に勤める人生を選びましたが、描きたいものをずっと探していました。漫画を再開して1年。今では描きたいものがこんなに自分の中に眠っていたのかと思えます。再開した当初は何が描きたいか、どんな漫画家になりたいかわかりませんでした。でも、よくよく考えると、漫画から離れていた会社勤めの経験もネタになる(笑)



コルクBooksが自分のカラーを教えてくれた



ーー小柳さんにとってコルクBooksとはどんな何ですか?


小柳さん:コルクブックスは自分にとってリハビリの場です。描けば必ず誰かが見てくれるし、こしのりょう先生や萬田さんからアドバイスももらえるので、長い間ブランクがあった私にとって、とても有難い場です。特にお題は自分を深掘りできます。これはかなり大きかったです。


ーー自分を深掘りすると何かいいことがあるんですか?


小柳さん:お題から漫画を描こうとすると自分の記憶や考えを辿る作業を行います。自分の中に既に存在するものからアイデアを出していけるようになるんです。すると「私にはこんなものが描けたんだ!」と、どんどん発見できて、描きたいものを見つけていけました。


ーー小柳先生の「働く人に読んでもらいたい」という漫画のテーマは最初からあったものじゃなかったんですね!


小柳さん:はい。昔はありきたりな恋愛漫画しか描けなかったのですが、自分の得意分野を見つけられたので自信がつきました。



今回の漫画も実体験をもとにしています!


ーー今回の漫画「コーヒーdeワルツ」も小柳さんの本業での実体験ですか?


小柳さん:全部ではないですけど、そうです。コーヒーというアイデアは、コルクラボの喫茶部で、ハンドドリップを体験したところから生まれました。コーヒーは元々好きなのですが、ハンドドリップを実際やってみると想像以上に難しく、奥が深くて驚きました。それを伝えたかったです。また、実際に働く中で、私はコーヒーをよく飲みます。オフィスビルの一角にあるコーヒースタンドで対面でコーヒーを淹れてもらうのですが、コーヒーをただ買うのではなく、お店の人と話をすることでリフレッシュしています。その経験を本作に生かしました。



今後挑戦していきたいことは「画力アップ」


ーー最後に、小柳さんの今後について教えてください!


小柳さん:これまで通り、“働く女子”を取り巻く働き方・恋愛・人間関係を描いていきたいです。目標としている作家さんは、恐れ多いんですが、おかざき真里先生です。おかざき先生の絵は、一つの絵画のように美しく、描写も細かく、画面構成も含めて漫画と思えないほど素晴らしい。ああいう、絵だけで読み手を魅了するような漫画を描けるようになりたいです!


ーーめちゃくちゃ楽しみです!本日はありがとうございました!




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以上、『マンガQ第2号』に掲載されている漫画『コーヒーdeワルツ』の作者・小柳かおりさんのインタビューをお届けしました。

 

働く女子たちのリアルな喜びや苦しみは、小柳さんが実際に味わってこられたものだからこそ共感を得るのだと思いました。


小柳かおりさんのコルクBooksアカウントはこちら。そしてTwitterアカウントはこちら

 

ぜひ、マンガQを手に取り、漫画『コーヒーdeワルツ』を読んでいただきたいです!そして、小柳かおりさんのこれからのご活躍に注目ください!


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