【シャープ公式 @SHARP_JP 連動企画】
お題「初めて買った家電」結果発表!!

自分で初めて買った家電

はじめに

こんちには、@SHARP_JP です。ひょんなこと、としか言いようがないのですが、コルクBooksに投稿されたある作品に、シャープの空気清浄機を見つけてしまった私は、コルクBooksの中の人とツイッターで会話するようになったのです。
そして気づけば、この私がトキワ荘2.0たるコルクBooksさんにて、マンガのお題を出し、寸評し、大賞を決めることになりました。どうしてこうなった。それがつい1ヶ月ほど前のことです。

いま振り返ってもまあ、マンガ家さん相手によく提案できたもんだと身震いしますが、その分、投稿いただいた作品を一生懸命読み、血を吐く思いで寸評しました。ほんと、私のような者がえらそうにすみません。だけど #自分で初めて買った家電 というぼんやりしたお題で、ここまで豊かでたのしい作品を読むことができるとは予想もしませんでした。投稿してくださったみなさま、ありがとうございました。

選ばせていただいた5作品は、結果的に思春期のころのお話が多くなってしまいました。理由はひとえに、私がこじらせた人間であるせいです。どうかご容赦ください。それでは僭越ながら、寸評です。

マンガ「丸坊主がドライヤーを買った理由」Ken著

マンガ「丸坊主がドライヤーを買った理由」
男子校と思春期。リビドーでない衝動。
体育会系とは真逆の、内へ内へ自分とひたすら向き合う静かな没頭。その情熱に寄り添える家電は、最高に本望だと思う。
たとえそれが、本来の使い方や機能でなくとも。
ところで私はなぜ、描写がないのにここが男子校だと確信したのか。それは私が、中高を男子校で過ごしたから。あの時の男子校で主人公と出会っていれば、ぜったい仲良くなってた。
そう昔の自分が共感しました。いいお話、ありがとうございます。

マンガ「自分だけのテレビ(第2稿)」やじま著

マンガ「自分だけのテレビ(第2稿)」
電機メーカーで広告とかマーケティングとか、そういった仕事をしているので、テレビの趨勢についてよく考えます。
ブラウン管テレビが日本の茶の間に行き渡った時、そして液晶テレビが普及し地デジ化が完了した時が、ビジネス面でもテレビという家電がピークを迎えた瞬間だったと、一般に認識されています。
それがテレビの黄金期だと。
けれどこの作品を読んで、思い直しました。
テレビが最も輝いていたのは、お茶の間で家電の王様を誇った時代でも、リビングで薄型大画面を競った時代でもない。多感な少年少女がひとりで世界に対峙したいと、自分の部屋に小さなブラウン管テレビを渇望した、90年代だったのではないかと気づきました。
需要と供給なんて陳腐な言葉ですが、その存在を激しく必要とされ、そしてそれを作ることができる時間こそが、メーカーの黄金期なんだなとあらためて思います。

マンガ「自信をくれた相棒」牧春香 著

マンガ「自信をくれた相棒」
私自身もう遠いむかしの話ですし、むしろおしゃれとは縁遠い人生ですが、それでもやっぱり、電車や街でしきりと前髪を気にする女の子を見かければ、髪型こそが自分と世界の大問題で、外見が希望と絶望をいともたやすく反転させる時期があったことを思い出します。
ヘアアイロンが不安な自分を打開するウェポンとして見えることも、そのウェポンを使いこなすマスターとして母が登場することも、一種の通過儀礼を見るようで共感しきりでした。
美容師さんに髪型をオーダーするため、雑誌をビシビシと指差すコマも、あの年頃の女の子が発する、特有の無敵さが感じられてよかったです。

マンガ「新生活のパートナー」まゆしー著

マンガ「新生活のパートナー」
専門用語なのかもしれませんが、ライフステージという言葉があります。
入学や卒業、就職や結婚、出産や介護など、人生の節目にあわせて、家電をマーケティングしようぜ、という定番の考え方です。
かんたんに言うと、人生の節目ごとに家電を買い替えてもらおうという目論見です。
でもこれ、とっくに空疎な前提だと思いませんか。
もうだれしもの人生に、そんな類型的な節目を想定できないし、されたくもない。そもそも節目に家電を買うわけでもない。
この作品を読んでハッとしたのですが、環境が変わっても変わらず連れて行く家電はけっこう多い。
そして長く使われる家電は、人の行く末来し方を見守るようになる。
たとえば冷蔵庫は、お地蔵さんのように、使う人の人生をそっと見つめるのかもしれない。
そんなスパンでマーケティングを考えることができると、私は案外わくわくするぞと思ったのです。

マンガ「初めて買った家電 ミュージックプレイヤー」Nishimotta著(大賞)

マンガ「初めて買った家電 ミュージックプレイヤー」
音楽が記憶を呼び起こす経験は、だれにでもありますよね。
ある音楽があなたの記憶を起動するスイッチだとしたら、その音楽を再生したプレイヤーもまた、同じ記憶の引き出しに入っているのかもしれない。
音楽は、それを記録するメディアも、再生する装置も、特に移り変わりが激しいジャンルです。カセットテープやMDなんて、みんな覚えてますか。
だけど姿が消えてしまうからこそ、ミュージックプレーヤーは人の思い出に深く入り込める、幸せな家電なんだと思います。

壊れた家電のエピソードを大賞に選ぶのもどうかと思いましたが、たとえ一時期でも、人を励まし、救い、背中をほんの少し押した家電こそ「よくやった」と褒めてあげたい。
読後にそう思ってしまった私は、自分の中にも「大人になれない僕がいる」ことに気づかされました。素敵な作品を、ありがとうございます。



【番外編】マンガ「テレビデオデイズ」つのだふむ著

マンガ「テレビデオデイズ」
シャープのテレビデオがドーンと登場するインパクト。
ほとばしる中2感も最高だったんですが、ひょんなことから気づいたビデオテープのミックス、それ音楽だったらDJとかヒップホップのはじまりと同じだということ、声を大にして言いたい。

【番外編】マンガ「母の(定年後)初めて買った家電」ワダシノブ著

マンガ「母の(定年後)初めて買った家電」
家電やガジェットのことを「機械」とかたくなに呼ぶ人たちへの想像力が、われわれメーカーの人間には常に必要だと再確認させられました。
それはそうと私のおかんは、スマホを手に、@SHARP_JP をフォローし、ツイートをがっつり読んでいます。それはそれでしんどい。